奈良県議会議員 山下 力
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2006年10月06日
県立医大精神医療センター外壁問題

 9月議会が終わりました。マスコミを通じて唯一お騒がせした医大精神医療センター問題も、代表質問に答えて知事が「現状のままで、11月オープンをめざしたい」と答弁して”一件落着”です。もともと本年の4月にオープンしていたはずのこのセンターは、精神医療分野の救急措置を引き受ける県内で唯一つの施設ということで待ち望まれていたものであります。なのにあろうことか、入札指名予定業者の何社かが他府県の「談合」問題で指名停止処分を受けたあおりで当センターの入札手続が遅れて、結局9月にオープンが延期されてきました。加えて、今回の外壁の色の問題でさらに開設が12月になるとのこと。 
 健康局の説明に、近頃、気が長くなったと評判の私でありますが久しぶりに頭にきました。昨年3月末に着工以来、工事の施工を担当した土木部営繕課と医大病院の各課が加わった工程会議がもたれてきたはずであるし、本年2月23日には内装(色彩)にかかるプレゼンテーションがあり看護師の代表も参加して色決めを行っているのです。なのに工事の最終段階になって、シートがはずされ足場が解体されるや否や、「思っていた色と違う」「差別や偏見を助長する」等のブーイングが。思わず私は「お前ら、子どもかよう」と叫んでしまいました。病院側の抗議を受けて、われが知事はいとも簡単に、気前よく「塗り替えましょう」と決断されたのであります。2400万円の経費はあちこちからの予算残で賄うのだと。
 問題は三つあります。その一つは、外壁の色の問題です。私は、現地に時間を変えて三回見に行きました。いま流行のアースカラーで落ち着いたいい色です。隣接する本館の白いタイルとの調和もとれていて、むしろ、本館南側に建っている看護教室棟のピンクのタイルのほうが違和感をおぼえました。二つ目の問題は、理事者側の議会軽視です。病院側が県に申し入れしたのは6月19日。知事が「塗り替え」の決断をおろしたのが7月3日。健康局が議会各派に事情説明したのは8月3日前後です。すでに塗り替え工事の入札予定日が入っていたのです。関係する厚生委員会も建設委員会も議論沸騰し、それぞれこの件に限って二度開催されました。記者会見で、2400万円の財源をどこで賄うのかとの質問にこたえて知事は、「予算を組んでいると、いろんな所で節約したり、予算残がでてくるのです。そういう中から捻出します」というのです。県は予算編成時に、いつも「厳しい財政状況でもう一滴の血も涙もでない」と泣き言を言っている割に、財政危機に緊張感がないのですね。二つの委員会とも、「色に違和感はない」「一日も早くオープンすべき」「塗り替えるとしたら本館とおなじタイルに」との意見に集約されました。
 三つ目の問題は、精神病院のありかたです。県はこのかた、精神病やその患者への偏見や差別があることから、患者や家族が出入りしやすいようにとの配意で総合病院内に配置してきました。いまなんとかこのセンターの開設で精神科の救急体制が整いました。しかし、精神医療のニーズは今日多岐、多様におよんでいます。狭隘な医大精神科の病棟では、ふえるうつ病やアルコール依存症、ボーダーライン考等に十分に対応できていないのです。独立の精神病院を設置してない府県は奈良県のほかに二ヶ所ぐらいしかありません。開放病棟を基本とし、精神障害者が地域で共生できる条件を高めていくためにもこの際、独立の精神病院を設置すことを考慮に入れる時期にきたのではないでしょうか。

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