奈良県議会議員 山下 力
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山下 力の日記
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2006年11月11日
渦中での対県交渉を終えて

 奈良市の職員Aの不祥事をめぐって、部落解放同盟の行政交渉がなにか不当な圧力に過ぎないもののような受け止め方をされていることに納得できません。こんな時期であればこそ、私たちは淡々と例年どおり対県交渉をやりきりました。少なからずの成果があったと思います。
 今日もわが国の社会には、「部落」への偏見と差別意識が少なからず存在しています。しかし、「部落民」にとってその解決は喫緊の課題ではありません。結婚や交際における差別も「障害者」や病者、外国人等と同様にありますが、「部落」の若者たちは差別を克服しておおよそ90%近くが「部落民」以外の人と結婚しています。また、インターネットや投書、落書きの類への差別的書き込みもその対象は「部落民」に限ったことではありません。およそ差別の対象にされてきたすべての人々が、差別する側の勝手な理由によって不当な誹謗・中傷に曝されてきたのではないでしょうか。
 教育現場などで、「部落」の子どもらの相対的な「低学力傾向」や高校大学進学率・高校中退率の較差を「部落」差別の証しとして特化しようとする傾向がありました。しかし、事実としてそれらの傾向は、要保護家庭・準要保護家庭や父子家庭・母子家庭の子どもらにも共通するものです。
 ことほど左様に、今日のわが国社会で差別や生活較差をめぐってことさらに「部落」に特化し、特別対策をしなければならないことはほとんどない、ということを県とわが同盟で確認できたことは大きな成果です。
 あと一つの成果は、生活基盤についての現状認識の一致です。かつて、差別によって職業選択の自由が阻害され、伝統的な皮革関係や履物関係に家族ぐるみ・「部落」ぐるみで就労し、生活の糧としてきたいわゆる部落産業は著しく衰退して「部落」の主要な生活基盤でなくなって久しいこと、また、土木・建築にかかわる小零細な業者は少なからずあっても土木建築に就労する労働者は極少数に過ぎないことから、今後は部落産業共々にを地場産業の一つと位置づけて対応することを確認しました。「同和建設部会」への配慮などは百害あって一利なしということです。
 今回の二つの確認が市町村レベルまで浸透すれば、奈良市職員Aが運動団体の一員になることもないし、利権をむさぼる余地もなくなるのですが。
 

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