奈良県議会議員 山下 力
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山下 力の日記
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2008年11月07日
   バラク・オバマが米大統領になった。

   バラク・オバマが米大統領になった。

 あのバラク・オバマがアメリカ大統領選挙で勝利した。しかも、地すべり的な大勝利である。アメリカ中が興奮している。白人も黒人も、ヒスパニックやアジア系の人々も、アメリカ先住民も、老若男女を問わず不思議な開放感に身を任しているに違いない。かく言う私も同感なのだ。
 来年1月20日、オバマは第44代のアメリカ大統領に就任する。無条件に「がんばってくれ」と声援をおくる自分がおかしくてならない。政治家の端くれにいるものとして、常に是々非々をはっきりさせるべきことぐらいは判っている。では、なぜ無条件なのか。奴隷制度という負の歴史を抱え込んできたアメリカで、初めてアフリカ系アメリカ人の大統領が誕生したことですべて良し、というものではない。アフリカ系の人々への差別と偏見は厳然として存在している。しかし、私は、「一切の差別のない国づくり」などをバラクに託するつもりはない。
 私がいま見つめているバラク・オバマの影には、いつもジョン・F・ケネディがいる。「私には夢がある」と、’63年8月にキング牧師らが指導したワシントン大行進を高く評価し「公民権法」の早期成立を公言して憚らなかったケネディ大統領。それ故に、その年の11月22日、無残にも暗殺されたのである。翌年、公民権法が成立して、法制度上、人種隔離政策に幕が降ろされた。悔しいのは、ケネディ大統領への期待は人権問題にとどまるものではなかったからだ。世界大戦後十五年、米ソ・二軍事大国による冷戦構造と閉塞感からの解放を世界のひとびとが国境を越えてケネディ大統領に託していたと私は思っている。
 ブッシュ政権の8年間でアメリカの威信は大きく傷ついた。大義なきイラク戦争で四千人余のアメリカ兵と多数のイラクの国民が犠牲となったけれども中東での混乱は収束されていない。また、市場原理主義に基づく米国発の金融危機は世界同時不況をもたらしている。国民の四人に三人が「国の方向が間違っている」と考え、九割の国民が「経済状態が悪い」というアメリカは、かつてない国難に遭遇している。さほどの政治経験もない、若干47歳の若い政治家・オバマに不安がないわけではない。選挙戦を通じて「チェンジ」「われわれはできる」と訴えてきたことを立証してほしい。“祖母は道で黒人とすれ違い、怖いと思ったと告白したことがある。(幼い)私は(黒人として)身がすくむ思いをした。人権問題は長年こう着状態にある。(差別の)古傷を乗り越え、統合の道を進むことができると信じている”バラク・オバマ大統領に「がんばれ」と声援を送り続けたい。改めて、差別は廃絶の対象ではなく、克服の対象であることを明かしていくためにも。

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